月に一度、わが家に富山の懐石料理人

中尾英力先生をお招きしての懐石秘密箱

 

今月のテーマは「朝茶事」です

朝茶事は朝茶とも略されますが、主に夏の盛りの早朝(6時頃)に席入りとなる茶事です

大切なのは、早朝の清々しさ

窓を開け、水を含んだ簾をかけ、露地にたっぷりと打水をし、つくばいにはいつもより多めに水を張り、お客様を迎える

懐石は通常の一汁三菜ではなく

軽めの一汁二菜で、簡素かつ爽涼

献立は淡味が望ましいようです

 

向付に生身は使用せず、乾物やうるめ、一塩物に大根おろしやミョウガを合わせる、または精進でも良い

この度は白芋茎(しろずいき)の胡麻酢和えでした

器は浅いもので、古染付や志野、白磁またはギヤマンが見た目に涼しいとのこと

御膳を出しますと、次につけもの

漬物は少々たくさん( 3から5種くらいが目安)で、朝茶は焼物がない分、こちらをおかずとして召し上がっていただきます

酒は、すすめすぎないように

 

汁や煮物は暑中から冷汁もあるが、

風味のうえからやはり熱い汁にかぎるとのこと

飯器は片手桶とか蓋付の籠を使うのも風情があって良い

笹の葉や芋の葉を敷き、御飯を盛ります

 
 

飯器に籠、チロリにギヤマン

煮物椀は銀漆
見るからに涼やかな取り合わせです
 

八寸は精進で山芋、一種のみ

 
湯とうは、ほうじ茶で

学ぶほどに奥深い懐石の世界

来月は「精進(真の格)」ということで、今から楽しみです